寄与分

相続人の被相続人に対する財産形成の貢献度合いを寄与分という。

相続人の中には、被相続人の財産の形成や維持に貢献した者もいれば、特に何もしなかった者もいる。寄与分制度は、共同相続人間の公平をはかるため昭和55年に導入された。農業や自家営業を夫婦や親子が協力して行っていた場合、被相続人の事業に関する労務の提供あったとして寄与分が認められる。また、事業に関する財産上の給付等があった場合も寄与分が認められる。さらに、被相続人の療養看護その他の方法により、他の被相続人の財産の維持または増加につき特別に寄与をした場合も寄与分が認められる。しかし、単に世話をしただけでは寄与とはならず、病気の被相続人の世話をしたことによって看護人の人件費支出分の被相続人の財産減少を免れた場合に限られる。

なお、寄与分を主張できるのは相続人に限定される。事実上の養子や内縁の妻など相続人以外の者は被相続人の生前にどれだけ寄与していたとしても寄与分を主張することはできない。

たびたび問題になるのが義理の息子や義理の嫁など、子の配偶者が父母を介護していたような場合である。法律では義理の親子間には相続権が認められてないため、寄与分の対象にはならない。

寄与分は原則として相続人全員の協議で決め、まとまらない場合は家庭裁判所に審判や調停を申立てる。